第63回大会 - 2015年12月19日開催 | 旭川荘 - 年次大会 | 岡山心理学会 - Okayama Psychological Association -

Meeting年次大会

岡山心理学会第63大会発表論文集

発表番号 論文名 著者
1 倒立三角形の誘目性は正立三角形よりも著しく強い 三谷 恵一(IPU・環太平洋大学)
2 子どもが認知した保護者の養育態度と子どもの自尊感情の関連 兼重 紗也香(倉敷市立短期大学)
門田 昌子(倉敷市立短期大学)
3 ローマ字教育とローマ字入力に関する予備的研究 佐田 吉隆(就実大学)
4 自己概念の特性からみた対人ストレスコーピングと精神的健康の関連性 坂元 優太(就実大学大学院)
石原みちる(就実大学)
5 ブランドのコピー商品に対する態度を測定する項目の作成について 趙 易成(吉備国際大学大学院)
三宅 俊治(吉備国際大学)
6 携帯電話退蔵者の携帯電話リサイクル意図の心理的規定因 -携帯電話リサイクル経験がない人々を対象に - 高尾 堅司 (川崎医療福祉大学)
7 児童自立支援施設入所中学生における施設環境適応感と問題行動の検討 池本 澪(川崎医療福祉大学大学院)
保野 孝弘(川崎医療福祉大学)
8 うつ病に関する基本的理論の概観 -精神分析の枠組みから- 林   秀樹(川崎医療福祉大学大学院)
武井 祐子(川崎医療福祉大学)
藤森 旭人 (川崎医療福祉大学)
竹内いつ子(川崎医療福祉大学)
保野 孝弘(川崎医療福祉大学)
9 顔文字を用いた表情認識における模倣の効果 石井 主税(吉備国際大学大学院)
坂元 芙美佳 (吉備国際大学)
橋本 翠(広島文化学園大学)
小西 賢三 (吉備国際大学)
10 芸術作品を通じた児童・青年期の精神力動理解①  -漫画「20世紀少年」から見る児童期の無意識的空想と病理- 藤森 旭人(川崎医療福祉大学)
11 脳卒中後のうつ・アパシーに対する心理的介入の1例  -障害の受容と心理職の役割について- 上田 恵子(倉敷平成病院)
12  認知症患者の家族支援        -当院もの忘れ予防カフェ(家族会)のとりくみ- 村島 悠香(倉敷平成病院)
13 脳卒中発症後の復職支援により職場復帰が可能になった事例  -回復期リハビリテーションにおける心理士の役割- 吉川 由起(倉敷平成病院)
14 看護職者を目指す学生の性格特性と対人不安との関連について 橋本 翠(広島文化学園大学)
古澤 俊吾(広島文化学園大学)
15 親和動機と集団でのコラージュ制作及びシェアリングによる気分変化 竹内 いつ子(川崎医療福祉大学)
寺崎 正治(川崎医療福祉大学)
武井 祐子(川崎医療福祉大学)
門田 昌子(倉敷市立短期大学)
16 Diderotの知覚問題 大橋 康宏(山陽学園短期大学)
17 嘘が見抜けるか -虚偽検出に関する心理生理学と文化差の研究- 徐 澤威(吉備国際大学)
石井 主税(吉備国際大学)
橋本 翠 (広島文化学園大学)
小西 賢三 (吉備国際大学)
18 「酒気残り運転」のリスクについて  -飲酒後の主観的酔い醒めと体内エタノール残量との乖離- 三宅 宏治(マイクロメイト岡山(株))
新谷 卓也(川崎医療福祉大学)
金光 義弘(川崎医療福祉大学)
19 小学校社会科教育における教育目標の認知について  -大学生の調査から見えてくるもの- 八木 達也(環太平洋大学)
住本 克彦(環太平洋大学)
20 大学生の日常活動と大学生活に対する適応感との関連 蓮井 晴菜(川崎医療福祉大学大学院)
進藤 貴子(川崎医療福祉大学)
寺崎 正治(川崎医療福祉大学)
武井 祐子(川崎医療福祉大学)
門田 昌子(倉敷市立短期大学)
21 Muller-Lyer錯視図形の矢羽の色の変化は全体の纏まりを崩せるか 岡田 夏美(吉備国際大学)
橋本 翠(広島文化学園大学)
小西 賢三(吉備国際大学)
22 自己の表情は他者の表情認知に影響を及ぼすのか -ERPを用いた検討- 吉田 勇太(吉備国際大学)
石井 主税(吉備国際大学)
橋本 翠(広島文化学園大学)
小西 賢三(吉備国際大学)
23 在日留学生のアルバイト活動における動機づけに対する質的分析 閻 琳(岡山大学大学院)
24 父娘関係 -青年期における日中比較- 郭 テイ(山陽学園大学)
上地 玲子(山陽学園大学)
25 リズムパターンの印象評価にスウィングの分割が及ぼす影響 井上 正康(山陽学園大学)
松浦 美晴(山陽学園大学)
26 大学生の共生意識と講義への志向性との関連 鈴木  瞬(環太平洋大学)
吉澤 英里(環太平洋大学)
27 心理社会的発達段階としての統合性と自我の強さとの関連  -施設を利用する後期高齢者を中心に- 小野 聡子(川崎医療福祉大学大学院)
福岡 欣治(川崎医療福祉大学)
28 施設生活での不適応行動が著しい被虐待児への関わりについて  -情緒障害児短期治療施設の一事例から- 小松原誠二(津島児童学院)
川上 雅司(津島児童学院)
29 ロールレタリング実施が精神的健康度に与える影響  -パソコンを利用したRL実施の可能性- 髙本 健人(吉備国際大学大学院)
中山 哲哉(吉備国際大学)
30 福祉型児童発達支援センターにおける心理専門職の必要性と有用性 上村香加里(吉備国際大学大学院)
中山 哲哉(吉備国際大学)
31 児童養護施設の職業継続に関連する要因の検討 村上 修司(吉備国際大学大学院)
32 大学生の睡眠・食事習慣と精神的健康の関連性について 三木 澄代(環太平洋大学)
築山 依果(環太平洋大学)
大橋 節子(環太平洋大学)
33 育児行動に対する自己効力感に影響を及ぼす4つの情報源の検討 岡野 円香(川崎医療福祉大学大学院)
武井 祐子(川崎医療福祉大学)
進藤 貴子(川崎医療福祉大学)
寺崎 正治(川崎医療福祉大学)
門田 昌子(倉敷市立短期大学)
34 乳幼児を育てる母親におけるソーシャル・サポート・ネットワークの 特徴および育児不安との関連 福岡 欣治(川崎医療福祉大学)
35 色環境とタイプAが時間感覚に及ぼす影響 姜 文 模(吉備国際大学)
石井 主税(吉備国際大学)
橋本  翠(広島文化学園大学)
小西 賢三(吉備国際大学)
36 入眠前における不安喚起時の情動表出が 入眠過程及び状態不安に及ぼす影響 景山 明音(川崎医療福祉大学)
保野 孝弘(川崎医療福祉大学)
37 大学生における強迫性格が精神的健康に与える影響  -ストレス反応と睡眠の質・量の観点から- 吉川 和馬(川崎医療福祉大学)
保野 孝弘(川崎医療福祉大学)
38 学校における『いのちの教育』のカリキュラム開発に関する研究」 -小・中・高等学校、先進校聞き取り調査をとおして- 二宮瀬莉奈(環太平洋大学)
住本 克彦(環太平洋大学)
39 「不登校児童生徒支援に関する研究」 -支援プログラムの開発の試み- 松尾 涼児(環太平洋大学)
住本 克彦(環太平洋大学)
40 「犯罪被害者支援における現状と課題についての一考察」 -「いじめ予防教育」としての可能性を探る- 岡本 華奈(環太平洋大学)
住本 克彦(環太平洋大学)
41 入眠時における精神テンポを基準とした音のテンポの違いが 心理的・生理的側面に及ぼす影響 久常 孝佳(川崎医療福祉大学)
保野 孝弘(川崎医療福祉大学)

大会発表奨励賞

発表番号 論文名 著者
9 顔文字を用いた表情認識における模倣の効果 石井 主税(吉備国際大学大学院)
坂元芙美佳(吉備国際大学)
橋本 翠(広島文化学園大学)
小西 賢三(吉備国際大学)
37 大学生における強迫性格が精神的健康に与える影響 吉川 和馬(川崎医療福祉大学)
保野 孝弘(川崎医療福祉大学)

特別講演

「心理専門職がはたした役割と今後への期待~旭川荘での体験から~」

末光 茂 先生( 旭川荘理事長、医師、医学博士 )

社会福祉法人旭川荘での体験をもとに、福祉施設で心理専門職がはたす役割と今後への期待について、ご講演をいただいた。1957年に肢体不自由施設、知的障害児施設、乳児施設の3つの施設からスタートした旭川荘であるが、現在、障害者医療福祉、知的障害福祉、身体障害福祉、高齢者福祉、児童福祉、一般医療と医療福祉の総合的な施設に発展してきた。その中で、心理専門職も知的障害分野、重症心身障害分野、児童分野、発達障害分野、肢体不自由児分野、高齢者分野と幅広い分野での活躍が期待されている。

また、旭川荘では利用者様への支援に加えて臨床研究も行っており、過去の研究業績をふりかえりながら、解説をいただいた。心理学領域の研究例では、発達診断・評価、電気生理学的研究、カウンセリング、遊戯療法や行動療法、強度行動障害への対応などに関する研究がなされてきたとの話であった。

旭川荘では、心理専門職には3つの事柄が期待されるとのお話があった。その一つ、「全人的理解」の「心理学」を追求すること、つまり、利用者様とそのご家族を、生物的存在、心理・精神学的存在、社会・文化的存在、Spiritualな存在として、全人的に理解していくことが大切であるというお話は、対人援助の専門職である心理職には極めて大切な視点であると感じられた。

閉じる